アンプラグド・ブーム以降、20年以上に亘りウクレレ・ブームが続いている。
特にここ数年はお家時間の見直しもあり、ウクレレは老若男女に広く親しまれている。
昔ウクレレというと、小型のソプラノ・サイズと決まっていたが、現在は「コンサート」や「テナー」と呼ばれる、より大きな製品も親しまれるようになり、特に本場ハワイではコンサートやテナーの方がスタンダードになっている。
近年は日本の楽器店でも、様々なコンセプトのウクレレが数多く並んでおり、ウクレレ市場は新たな時代に突入したようだ。
ウクレレをサイズやスケールで分類すると、小さな方から「ソプラノ」「コンサート」「テナー」「バリトン」の4種類に分類されるが、それらは何がどのように異なるのだろう?

[ ソプラノ・ウクレレ ]
ソプラノは最もコンパクトなサイズで、長い歴史がある。
1920年代の世界的なハワイアンブームから1970年代まで作られたウクレレの大半がこのソプラノで、最もベーシックなモデル。
チューニングは4弦から1弦に向けて「G・C・E・A」。
スケールは345mm前後と短く、メーカーやモデルによっても異なるが、全長が21インチ程度の製品が一般的。
スケールが短いためサステインも短く「ポロ~ン、ポロ~ン」という昔のウクレレを思わせる優しいトーンが特徴となる。

Ohana Ukuleles

SK-10, Laminate-10 Series

オハナウクレレのSK-10は、13-3/4インチ(330.2mm)のスケールを採用した伝統的なデザインのスタンダードなソプラノ・サイズのモデルです。

[ コンサート・ウクレレ ]
20年ほど前から急速にセールスを伸ばしている近年の主流のサイズ。
スケールは381~2mm前後が多く、全長も23~24インチ前後とソプラノより一回り大きい。
ボディの容積が増えることでトーンも深味を増し、サステインもやや長めになる。

Ohana Ukuleles

CK-14 CLE, Cynthia Lin Series, with Passive Pickup

CK-14 CLEは、ウクレレプレイヤーのシンシア・リンのアイディアが注ぎ込まれた、パッシブ・ピックアップを搭載したコンサートサイズのエレクトリック・ウクレレです。

[ テナー・ウクレレ ]
スケールが431~2mm前後と長く、全長は26インチ前後とソプラノより二回りほど大きい。
サステインが長くテンシション感があるトーンで、ピッチも安定している。
近年大きめのモデルが注目されているのは、ジェイク・シマブクロに代表されるスーパー・ウクレレ・プレイヤー達の影響もあるが、ソプラノの場合男性が弾くにはいささかネックが小さいこともあるようだ。
ソプラノ、コンサート、テナーは、スケールが異なるものの、チューニングは同じ。

Ohana Ukuleles

TK-250GCE, Solid Spruce Top, Acasia Back & Sides

TK-250GCEは、17″ (431.8mm)のスケールを採用したテナー・サイズのカッタウェイ・モデルです。

[ バリトン・ウクレレ ]
最もサイズが大きく、スケールが510mm前後、全長が30インチを越える製品も少なくない。
バリトンのチューニングはギターの4~1弦と同じ「D・G・B・E」で、他のウクレレより2音半低い。
サウンド面も含め、ウクレレというよりテナー・ギター(4弦)に近い印象で、サステインは長い。
バリトンはソロ演奏というよりアンサンブルの低音パートを担うことも多い。
テナーとバリトンは、4弦に太い弦を使用して1オクタープ低くチューニングするローG(バリトンはローD)と呼ばれるセッティングをするプレイヤーも少なくない。

ウクレレはギター以上に生産者の自由度か高いのも特徴で、上記の4種類以外にもソプラノ・ボディのコンサート・スケール、コンサート・ボディのテナー・スケールを採用したロングネック・ソプラノ、ロングネック・コンサートと呼ばれるモデルや、ソプラノとコンサートの中間、コンサートとテナーの中間のスケールやボディ・サイズを採用した製品なども存在する。

ウクレレは18世紀後半に誕生した弦楽器で、その歴史は長い。
しかし、アンプラグドブーム以降は様々なコンセプトやキャラクターの製品が登場し、より多くのファンを獲得している。
特に近年は、ピックアップを搭載したエレクトリック仕様やソリッド・ボディの製品、6弦や8弦の複弦タイプ、Wネックやプラスティック製の製品、さらにはバリトンのボディを採用したウクレレ・ベースやウクレレ・フレットレス・ベースなども開発され、新たな市場が開拓されている。

コロナ禍でお家時間が長くなっている昨今。
ギター以上にお手軽でリーズナブル、様々なバリエーションが楽しめるウクレレは、今なお進化している魅力的なアイテムと言える。
今こそ、ウクレレの魅力を改めて注目してはいかがだろうか…。